粽(ちまき)は多くの地域で作られていますが、鶴岡の笹巻は他のどの地域とも違い、水に木灰を加えて煮て作る「灰汁(あく)」に、もち米を浸漬してから米を粒のまま煮る独特の製法でつくられています。
灰汁のはたらきにより、黄色味を帯び、柔らかくプルンとしたゼリー状の食感に仕上がります。
鶴岡の笹巻の起源については諸説ありますが、一説には230年以上前から作られてきたのではないかと考えられています。
時には携行食として、時には端午の節句の祝い食として地域に愛され深く根差し、今では鶴岡を代表する歴史ある和スイーツとしてお土産としても人気を博しています。
地域で世代を超えて受け継がれ今後も継承・振興すべき多様な食文化の一つとして、文化庁より「100年フード」にも認定されています。
また、その独特な製法と地域的な特色が豊かに認められるとして、鶴岡の笹巻製造技術は文化庁より「無形民俗文化財」に指定されています。
笹巻は「灰汁しだいで大きく出来が変わる」と言われる繊細な調理技術を必要とします。長年受け継がれてきた味を守る当店の笹巻を是非一度ご賞味ください。
●鶴岡市『鶴岡市の「笹巻」が文化庁の「100年フード」に認定されました』のリンク
●鶴岡市『「庄内の笹巻製造技術」が国登録無形民俗文化財に登録されました!』のリンク
鶴岡では昔から子供の成長を願う「端午の節句」や「七つ祝い」のお祝い事には、その願いを込めてひときわ大きな笹巻「祝い笹巻」が食されてきました。
手作りの技を引き継ぎ、心を込めた「祝い笹巻」にお子様への願いを重ねてみてはいかがでしょうか。
庄内恵巻リーフレット(PDF)