ここ山形県庄内地方には、世界に誇れる農産物の一つに「庄内柿」があります。
庄内柿は四角い形をした種無し柿で品種としては「平核無(ひらたねなし)」という渋柿になります。
炭酸ガスやアルコールで脱渋して食べるのですが、とてもジューシーで爽やかな甘みがあり、種がないので食べやすく、サクサクとした食感が相まって食べ始めると止まりません。
美味しいだけではなくビタミンCやカロテン(ビタミン類)、カリウム(ミネラル)などの栄養分を多く含んでいるため、風邪や生活習慣病、がんの予防、美肌や二日酔いにも効果があるとされ、「柿が赤くなると医者が青くなる。」ということわざがあるくらい健康にも効果を発揮します。
10月上旬ぐらいから収穫が始まる秋から冬にかけての代表的な果物です。
「庄内柿」の普及には諸説ありますが、1885年(明治18年)鶴岡市の鈴木重光氏が新潟の商人から購入して育てた苗木の中に1本だけ種の無い柿を見つけ繁殖させたのが始まりといわれています。
それに注目した庄内藩家老の子息酒井調良が脱渋方法を研究し、普及、販売に尽力した結果、鶴岡市を中心に庄内一円に広がったとされています。
「桃栗三年柿八年」ということわざにある通り、柿は実を結ぶまで八年という長い歳月が必要となる農産物です。
押井本家では多くの人々の努力の結晶として庄内の地に長く伝わる庄内柿を守り、後世に伝えるべく「干し柿」作りをしています。
干し柿にする柿は、きちんと色づいていないと干し柿にしたときに爽やかな甘みが産まれないため、太陽の光をたくさん浴びて、へたの部分まできちんと黄金色に色づいた柿のみを丁寧に収穫します。
脱渋して食べる柿も栄養価が高く美味しいのですが、干し柿にすると更に栄養価が高くなります。
生柿に比べるとビタミンCこそ減少してしまいますが、β―カロテン、葉酸、パントテン酸、カリウム、マンガン、水溶性と不溶性の2種類の食物繊維などが豊富に含まれ、便秘解消、有害物質のデトックス、血圧を下げる、コレステロールや中性脂肪を減らす、疲労回復、ダイエットなど多くの効果が期待できます。
種がなく柿本来の立体的な形を残した状態に干し上げているため、くどくない爽やかな甘さと共に食べやすく軽い食感をお楽しみいただけます。
時間の経過とともに内側から糖分が染み出てきて白い粉に覆われますが、こちらは糖分ですのでもちろん体には無害です。
安心してお召し上がりください。
押井本家の干し柿は、清潔へのこだわりから機械乾燥を採用し、安心してお召し上がりいただける一品になっております。